巨人戦生観戦part1

　巨人戦初観戦がすごい試合だったのを覚えている。1993年6月9日。石川県立球場。

ヤクルト

　8      城

　7      荒井　

　2      古田

　3      広沢克

　5      ハウエル

　9      秦

　4      ハドラー

　6      笘篠

　1      伊藤智

巨人

　4       緒方

　6       川相

　7       吉村

　5       原

　3       駒田

　8       バーフィールド

　9       四條

　2       吉原　

　1       門奈

　平成の名勝負に取り上げられる試合の1つ。石川県民にとってはルーキー松井秀喜が出場するかしないかが最も注目だった。しかし、試合展開は投手戦に。門奈投手も好投。相手伊藤智仁投手は三振の山を築き上げていく。スコアボードにはお互い0の山。そして9回裏。バッターボックスには途中出場の篠塚。伊藤智は三振を16個重ねていて、篠塚から三振を奪えばリーグ新記録。篠塚は1球も投げないうちに2回バッターボックスを外す。相手のタイミングでは打てないと思ったらしい。そして、自分のリズムに持っていった。篠塚のイメージは逆方向にヒットを打ったり、中距離打者と言うイメージだった。しかし、伊藤智仁の150球目を強振した打球はライトスタンドへ。見事なサヨナラ本塁打。篠塚は翌年引退するが、通算92本塁打のうちサヨナラ本塁打はこの1本のみだった。逆に伊藤智仁は悔しさからグラブをベンチに投げつけた。この場面も印象的だ。記録については伊藤智も野村監督も分かってなかった。捕手の古田は分かっていたそうだ。伊藤智は本塁打を打たれたのは、駆け引き説や奪三振記録説ではなく、チャンスでクリーンナップには回したくなかったので、四球を出さないような投球をした。篠塚は長打は少ないのでヒットならオッケーと言う気持ちで投げたものだと言っている。

　当時、中学1年生だった。今思うと、ものすごい試合を見たのだと思う。この先、このような試合を観戦することはほとんどないかもしれない。

⚪️石毛　　17試合3勝1敗13S

⚫️伊藤　   10試合4勝2敗

　試合後、野村監督は新記録がかかっているのなら、初球から振ってくるだろうと古田を説教したらしい。

　そしてこの試合の日は、皇太子さまと雅子さまの結婚の儀が執り行われた日でもあった。