印象に残る外国人投手と言えば。

 知人からのリクエストに応えて、この投手について書いてみました。巨人で印象に残る外国人投手といえば、バルビーノ・ガルベスだろう。1996年に巨人の春季キャンプでテスト生として入団テストを受ける。見事合格した。過去の経緯から当初はあまり注目されていなかった。しかし、蓋を開けてみると大活躍。28試合で16勝6敗。防御率3.05と素晴らしい成績を残して、あの伝説のメークドラマに貢献した。また、斎藤雅樹と並んで最多勝も獲得した。5月1日にはガルベスの投球が山崎武司の頭付近を通過。激怒した山崎に詰め寄り乱闘騒ぎに。この乱闘騒ぎは珍プレー好プレーでも度々取り上げられるほど激しいものだった。

 1997年は12勝12敗と槙原寛己と並んでチーム最多勝も貯金は作れなかった。そして1998年。7月終了時で9勝を挙げるも、ガルベスを象徴する事件が起きる。7月31日の阪神戦で主審の橘高の判定に終始イライラしていた。そして、坪井智哉本塁打を打たれる。長嶋茂雄監督がその直後に交代を告げると、ベンチに戻る途中にいきなり振り返り、審判団に向かってボールを投げつけた。ボールは大きくそれて大事に至らなかったが、激怒した橘高と乱闘騒ぎに。ガルベスは残りの試合を出場停止となる。

 1999年には満塁本塁打を2本放つなど、打撃でも印象を残した。投手でありながら、通算10本塁打をマークした。2000年はダレルメイや趙成珉、鄭珉台などと外国人枠を争うことに。6連敗と勝ち星が上がらず、2軍に落ちた後は、1軍に復帰することなく退団となった。5年間の成績は106試合46勝43敗。防御率3.31と結果は残した。150キロ台の速球と変化球が武器で、体格からしてパワーピッチャーだと思われがちだが、実はコントロールが良く技巧派の投手であった。また、スタミナがありイニングをたくさん投げる貴重な投手でもあった。

 上原浩治が言うには、普段はいいヤツだが、試合になると人が変わるとある。また、変化球を投げる際に舌が出ると言うこともあった。最多勝も獲得して成績を残したが、乱闘騒ぎなどの事件を起こし、そちらの方が印象に残ってるファンもいるだろう。また、横浜スタジアムで場外本塁打を打つなど、規格外のパワーもあった。本人は外野フライを打つつもりで打ったのが場外本塁打になったらしい。いろんな意味で伝説を作った外国人投手であろう。3月31日生まれで、56歳となった。