色々と言われるが、実績はある投手

 タイトル通りの投手と言えば澤村拓一。タクイチと書いてヒロカズと読む。大学時代から名前を聞くようになる。高校の時は佐野日大高校で3番手投手だったからだ。そして、高校の先輩の会田有志の勧めもあって、中央大学を受験。東海大学と共に合格したが、中央大学に進学。大学では2年秋に初先発。そこからは当時の大学歴代スピードの157キロをマークするなど存在感を示して、2010年10月のドラフト会議で巨人1指名で入団。

 プロ入り後はエース候補として期待された。1年目は11勝11敗。防御率2.03の成績で新人王を獲得。2年目も10勝10敗と二桁勝利をあげる。一方、負け数も二桁となることから、貯金が作れない投手等と言われるようにもなる。そこから、2年は不調で5勝ずつしか挙げれず、先発機会も減ってきた。2015年からはクローザーに転向。7勝3敗36セーブ。防御率1.32。6勝4敗37セーブ。防御率2.66。と2年連続抑えとしての実績を残す。37セーブを挙げた年はセーブ王にも輝く。これだけの成績を残しても、先発の勝ちを炎上型で崩したり、0点に抑えてもランナーを貯めてヒヤヒヤさせることから、澤村劇場等と言われることもあった。2017年には鍼治療騒動があり、1軍登板はゼロに終わる。2018年は肩からの復活をかけてマウンドに上がり、成績はそこそこだが、ボールドを重ねた。2019年も中継ぎとして救援陣を支えた。アナウンサーと結婚してスピード離婚。筋力トレーニングと常に話題が尽きない。アンチファンからはもってこいの存在だろう。

 先発の時にも色々言われたが、二桁勝利は見事である。エースとしては物足りないが、4番手5番手投手としては行けるだろう。4番手投手がエース級と対峙して、そこで勝ち投手になったり、勝ち投手にならなくてもチームが勝てば、チームの勢いはつく。当時の巨人は先発不足だった。抑えでは、寧ろ先発よりも向いてたと思う。2年連続30セーブ以上を上げるのは並大抵のことでは無い。抑えで困っているチームはたくさんある中で、この実績は大きい。個人的にはFAの人的補償で他球団に行かれると1番厄介で、プロテクトに入れたくなる投手である。先発中継ぎ抑えと全てをそこそここなせるからだ。中継ぎで投げ、先発の谷間で先発をするのが理想的では無いだろうか。しかし、今年で32歳。力だけで抑えれなくなってくる。その時はどのようなピッチングを見せて生き残っていくのだろうか。注目して見ていきたい。