2021年中日

 2021年の中日は、55勝71敗17分の5位となった。巨人には勝ち越したものの、その他のチームには負け越し。特に優勝したヤクルトに6勝13敗6分と勝ちきれなかった。野手陣では、木下拓哉が11本塁打と正捕手の座を掴んだ。そして、チームに復帰した大ベテランの福留孝介も存在感を出した。その一方で、阿部寿樹が大幅に成績を落としたのが誤算だった。レギュラー野手陣も高齢化してきたので、息の良い若手がレギュラーを掴んでくるようになれば、打線全体に活気が出てくるだろう。

 投手陣では、大野雄大福谷浩司が苦しんだが、柳裕也が安定した投球でチームに勝ちをもたらした。そして、小笠原慎之介が8勝10敗ながら、規定投球回に初めて到達した。大気の片鱗が花開きかけた感じだ。来年は満開に咲くことがあれば、中継ぎ陣がしっかりしてるので、一気に優勝争いに出てくる可能性もある。そして、梅津晃大がそろそろ出てきてほしい。欲を言えば、二桁勝てる外国人投手がいれば、鬼に金棒だ。

2021年ソフトバンク

 今年のソフトバンクは60勝62敗21分の4位となり、クライマックスシリーズを逃すBクラスに甘んじてしまった。野手陣では、周東佑京の離脱が大きい。昨シーズンは50盗塁とチャンスを作った。今シーズンは70試合に留まり、盗塁数も半分以下の21。控えに回ることも多く、右肩手術で離脱。今年のパリーグの盗塁数は30個以下で決まりそうだ。我が巨人でも藤村大介が28盗塁で盗塁王を取った年もあった。

 投手陣では、高橋礼の起用がイマイチだった。2019年は先発で12勝。2020年は中継ぎで23ホールドと活躍した。ところが、今年は11登板。先発5試合と中途半端だったような気がする。そして、先発陣の誤算。千賀滉大が怪我で離脱。後半出てきてからは盛り返した。13試合10勝3敗と成績を見れば二桁だが、年間フルに投げたら、20勝近くは行って山本由伸と熱い争いをしていたかもしれない。日本ハムから移籍のマルティネスが9勝と続いたが、昨年最多勝の石川柊太が6勝、東浜巨武田翔太が4勝と振るわなかった。ベテラン和田毅は5勝6敗と奮闘したものの、防御率は悪化した。ブルペン陣は揃ってきたので、チーム上昇のためには、先発陣の整備が必要だろう。

打倒立浪

 坂本勇人は安打数で張本越えを期待されているが、二塁打でも日本記録の可能性がとても高い。今年は歴代24位の376二塁打で開幕。骨折のため1ヶ月ほど戦線離脱したものの、26二塁打を記録。秋山幸二小久保裕紀門田博光小笠原道大新井貴浩福浦和也谷繁元信田中幸雄広瀬叔功野村克也を抜き、402二塁打として歴代14位となった。

 この上には、松原誠、福留孝介川上哲治榎本喜八松井稼頭央長嶋茂雄張本勲王貞治稲葉篤紀、金本智憲、山内一弘福本豊、そして日本記録487二塁打立浪和義だけとなった。今年のように、26二塁打を打つと、歴代5位まで躍り出る。後3年ぐらいで今年のペースでいけば、立浪和義にならぶ計算だ。二塁打の記録にも、来シーズンは注目していきたいと思う。

 

 

打倒張本

 通算2003安打で始まった、坂本勇人の安打数。指の骨折の影響もあり、117試合で115安打だった。1試合に1本ほど打つと言う計算になる。通算安打数は2118安打に。歴代31に躍り出た。後1安打で前田智徳、後2安打で小笠原道大、後4安打で清原和博に並ぶ。ごぼう抜きが期待された最終戦では出番なし。ごぼう抜き以上は来年のシーズン開幕のお楽しみへ。

 今年のように来年も115安打打つと、歴代18位になる。それまでに、上記の3人に加え、阿部慎之助宮本慎也秋山幸二広瀬叔功稲葉篤紀若松勉内川聖一新井貴浩大島康徳大杉勝男を抜くこととなる。いずれも、個性的な選手で記憶に残っている選手ばかりである。来年も安打記録に目が離せない。そして、着々と順位を上げて安打を積み重ねてほしい。2500安打、3000安打、そして張本越えを目指して欲しい。

大型連敗について

 巨人の終盤戦は大型連敗になった。原因の1つとして、投手の中5日、中4日起用。すなわち、6番手の谷間を置かず、菅野智之メルセデス、高橋優貴、戸郷翔征、山口俊の5人で回したことが原因だと言われている。

 10月2日。ベイに5対4の後は、ベイに3対3、ヤクルトに2対3、0対3、0対1。広島に2対6、1対7、1対3。阪神に1対2、2対2、0対3。ヤクルトに7対8。広島に7対8。ベイに4対4、3対2となっている。確かに、5人で回したのに、早い回でノックアウト。中継ぎ陣に負担が来たとも言える。それ以上に、打線の不振も大きく影響しているのは、得点を見ても明らかだ。その中でも、岡本和真の不調。ただ、前半戦は岡本和真が打って、チームを救ってきたこともよくあった。そして、怪我をせずに4番として出続けた。だから、岡本和真を責めるわけにもいかない。結論から言うと、新しい戦力が出なかったことと、怪我人や新外国人が機能しなかったことが響いた。しかし、まだ終わりではない。日本一のチャンスはある。

 

レギュラーシーズン全日程終了

 143試合のレギュラーシーズンを一番最初に終えた。61勝62敗20分の成績であった。ヤクルトと広島には五分。阪神と中日には負け越し。ベイには勝ち越しだった。交流戦は借金1とまずまずの成績。勝ち頭は11勝の高橋優貴。そして、9勝の戸郷翔征。6勝の菅野智之と続く。セーブ数はビエイラが19でトップ。高橋優貴の勝ち星は予想外だったが、先発陣の不調は誤算だった。

 打者陣は、4人が規定打席に到達。打率順で、松原聖弥、坂本勇人丸佳浩、岡本和真。本塁打と打点は圧倒的に岡本和真。村上宗隆や鈴木誠也の結果次第では、2冠王の可能性もある。盗塁数は松原聖弥がトップ。来シーズンもレギュラーで暴れてくれることを期待する。チームは3位になり、クライマックスシリーズに進出。最初の相手はヤクルトか阪神かは分からないが、下剋上での日本一を期待したい。

 

久しぶりの圧勝

 今年のレギュラーシーズンは後2試合。今日の相手は優勝を目前としているヤクルト。ここは、何としても良い試合をして、クライマックスシリーズにつなげたい。

 先発の菅野智之は5回1失点とゲームを作る。丸佳浩のスリーランで先制して、有利な展開に持ち込む。このような流れは、いつ以来なのかと振り返る気力もない。6回からは先発機会がない高橋優貴が登板。最多勝の可能性もほぼ無くなったので、中継ぎでの出番。見事に抑える。その後も点を重ねて、11対1での圧勝。菅野智之は6勝目を挙げる。先発投手に勝ち星がつくのは、実に気持ちが良い。今日で引退の亀井義行菅野智之の代打で登場。一死満塁でのチャンスもサードゴロで終える。大卒でここまでやれたのは、素晴らしいことである。これからは、コーチなどをしていくのか。そしてチームは日本一を目指して、立ち上がってほしい。明日は、坂本勇人の安打にも注目。