セカンド争いが

 毎年、このネタが舞うこの時期。昨シーズンは吉川尚輝が規定打席に到達して、レギュラー確定かと思われた。ところが、原監督の信頼を100%得られたわけでは無かった。広範囲の守備範囲に打撃の確実性も備わってきた。しかし、北村拓己をキャンプで特訓したり、田口麗斗をトレードで出して廣岡大志を獲得したりと競争を煽っている。

 なぜ、競争を煽るのか。当初は1番打者を打っていた。ところが、梶谷隆幸の獲得によって、梶谷隆幸がトップバッターとして起用される見込み。梶谷隆幸坂本勇人丸佳浩、岡本和真とここまでは迫力のある打線。一塁手に新外国人を置く予定だったが、コロナ禍の緊急事態宣言により開幕絶望。それでも、ウィーラーや中島宏之がいる。そして、6番7番8番には、キャッチャー、セカンド、レフトの守備位置の選手が入ることになる。6番以降は、吉川尚輝、大城卓三、松原聖弥、投手となると打線力は落ちる。更に昨年は左打者のレギュラーが少なかったために、貴重な左打者だったが、今年はこれも梶谷隆幸の補強により落ち着いてきた。そこに、ポスト坂本勇人の動きも絡みつつある要素だ。まとめると、吉川尚輝は若手の部類ではなく、中堅に差し掛かっている。同じ実力だと若手を使いたくなるのが、この世界の掟でもあるからだ。吉川尚輝がレギュラーを取るためには、安定した守備と3割以上の打率、4割近くの出塁率が必要なのではないか。