謎采配。

 昨日の試合で謎采配があった。巨人の原監督ではなく、ベイスターズのラミレス監督だ。もちろん、先発パットン。

 

 ベイスターズは初回に佐野恵太の犠牲フライで先制。しかし、松原聖弥の四球から佐野恵太の落球も絡んで3点を返す。そして2回も田口麗人の四球からペースを乱したのか、松原聖弥にプロ入り初本塁打が飛び出るなど、ビックイニングの10点。2回が終わり、13対1と勝負あり。巨人は3回表から、坂本勇人亀井義行、4回からは岡本和真、丸佳浩中島宏之を交代させると言う、今後を見据えた思い切った采配。試合は13対4で巨人の勝利。2回以降はとんとん拍子に試合は進んだ。

 さて、問題の采配とは先発のパットンである。パットンは来日4年目のセットアッパー。1年目と2年目はホールド、防御率共に申し分なく1年目はセーブを7個も挙げた。3年目の昨年は防御率が5点台と悪化するも、役割は何とか果たしている。4年目の今年も打たれてはいるが、過密日程の中、昨日が32試合目の登板だった。ローテーション通りに行けば、井納翔一の先発だったが、井納翔一を得意な広島戦に回したいのと、オースティンの復帰が近く、外国人枠の問題もあるため、ピープルズをできるだけ使いたいということから、ピープルズは中継ぎに回った。前日の9月2日に2イニング投げているが、その前に投げたのは8月28日の金曜日のヤクルト戦。6回88球2安打無失点で勝ち投手となっている。本来なら、木曜日に井納翔一、金曜日にピープルズだった。それを入れ替えて木曜日にピープルズ、金曜日に井納翔一で良かったのではないか。そして、パットンは中継ぎのまま。なによりも、疑問なのは、完全な負けゲームなのに山崎康晃や守護神の三嶋一輝を使用したのかである。結局、温存できたのはエスコバーのみである。これではブルペンデーの意味はほとんどない。

 

 では、なぜこうなったのか。パットンは2回表にバッターボックスに立ったことから、2回は絶対に投げ切ってくれつ言うことだった。しかし、大量失点のため2回途中で降板。武藤祐太を引っ張り出せた。本当は、パットン2回、武藤祐太2回、平田真吾2回で乗り切りたかったのだろう。その構想を崩した巨人打線が数枚も上手だった。結果的にラミレスの不可解采配を導く結果となった。サンチェスと田口麗人で勝てるのかと心配だったが、結果としては圧勝。この2勝は大きい。このまま優勝したら、ここがターニングポイントとなりそうだ。甲子園でも勝ち、優勝へ向けてさらなる加速はできるのか。