投手増田大輝

 8月6日の阪神対巨人の7回戦。先発投手は阪神キラーのベンツことメルセデス。一方の阪神は期待の左腕の高橋遥人が今シーズン初登板。誰もが巨人の勝利を確信していたが試合は思わぬ方向へ。試合は3回裏に近本のタイムリーで阪神が1点先制。今の巨人ならすぐに返せると思っていたら、4回裏に植田の2点タイムリー2塁打と陽川のタイムリーで0対4に。今の巨人なら2点返せばワンチャンスで追いつけると安易な思い。しかし、先発の高橋遥人を打てずに苦しい展開。

 

 そして8回裏。投手は5番手の堀岡隼人。自らの悪送球も絡み、ボーアのタイムリー2塁打で0対5。木浪のタイムリーで0対6。植田の押し出し四球で0対7。少しずつ試合が壊れていき、トドメは代打中谷の満塁弾で0対11。試合はかなりの確率で終了。1アウトは取ったものの、7失点した堀岡は当然このランナーなしのスッキリした場面で降板。そこで、出てきた投手は野手の増田大輝。先頭の近本をセカンドゴロ。江越に四球を与えるも大山をライトフライに抑えて見事役目を果たす。11点差の逆転を願った9回表だったが、坂本勇人、丸、岡本和真とあっさり凡打で終了。0対11の大敗。

 

 さて、議論となったのは野手の増田大輝が登板したことだろう。点差は11点差。残している投手は守護神の中川皓太、帰ってきたセットアッパー大竹寛、シーズン途中に台頭してきた大江竜聖、どこでも起用にこなせるが登板数が多い鍵谷陽平の4人。正直言って、変則日程の今シーズンは登板数が増えると故障につながる可能性が高い。大勝時や大敗時は出来るだけ投手の登板を控えたい。そこで、今回は大リーグに習ったのか増田大輝が登板した。結果は3分の2回を無失点と好投。これが、5失点したならば、采配に疑問が残るが、見事抑えた。球場観戦のファンからしても、11点差で諦めたのかと言う怒りと、投手増田大輝が見れたレアな試合でラッキーと意見が分かれるだろう。個人的にも極端なことを言えば、試合を捨てた捨て試合と今後を考えた投手節約で良かったのと2つの思いが交錯する。そして、名古屋への移動。すっきり勝ちたい。