単独指名の魅力

 ドラフト会議において、現在の指名方針ではビッグネームに重複するケースが目立っている。ある選手に4球団、ある選手に3球団のような感じだ。獲得できればドラフト戦略が予想通りに進む。抽選で外れた場合は、次の選手を指名しなければならない。上記の事を例にすると、2球団が抽選で獲得。5球団が単独指名。3球団+2球団で5球団が抽選やり直しとなる。どの選手が活躍するかはシーズンが始まらないと分からないが、やはり前評判の良い選手を獲得したいところ。

 2014年ドラフトにおいて現段階で巨人は成功したと言えるだろう。この年は高卒では安樂智大が楽天とヤクルトから1位指名。抽選の結果、楽天へ。ヤクルトは社会人の竹下慎吾を指名。今ではヤクルトを退団している。一方の安樂は伸び悩んでいる。大卒では有原航平が阪神、広島、横浜、日ハムの4球団から1位指名されて、日ハムが抽選の末に交渉権を獲得した。阪神は横山雄哉を広島は野間峻祥を横浜は山崎康晃を指名。横山は左腕として期待されているが、たまに先発していたが、現在では育成選手に。野間はレギュラー一歩手前の所まで来ている。山崎康は球界を代表するストッパーに。一方の有原も新人王、最多勝、月間MVP3度と大活躍している。

 巨人はと言うと、単独指名で岡本和真を指名。意外な感じはしたが、巨人の4番打者に成長するなど、ここまでは申し分ない活躍。その他にも西武は高橋光成を単独指名。先発ローテに入ってきた。ロッテの中村奨吾もセカンドのレギュラーに。オリックスの山崎福也は先発で投げているが、ドラ1としては物足りなく、中継ぎでもいいので1軍に定着したい。ソフトバンクの松本は高卒6年目なのでそろそろ頭角を現したい。中日の野村はすでに退団している。この年ほどドラ1で明暗がくっきりしている年もなかなか無いだろう。

 岡本和真にはこの年のドラフトで1番結果を残せる選手に、そして、同世代で岡本世代と言われるような大活躍をしてほしい。そして、難しい事だが、単独指名で活躍できる選手を指名してほしい。