先発か?中継ぎか?

 先発か中継ぎかイマイチどちらもパッとしない。逆に言えば、どちらかで花が開けばすごい成績を残せそうな投手。宮國椋丞。2010年のドラフトで2位指名。夏の最後の大会は島袋洋奨を擁する興南高校に決勝戦で敗れて甲子園を逃す。しかし、期待の現れもあり、背番号はかつて江川卓が背負った30番となった。

 2年目の2012年3月のアスレチックスとの親善試合で5回を9奪三振1失点と好投したのをきっかけに、開幕ローテーションを掴む。4月8日の阪神戦で1軍公式戦初登板。7回1失点で勝利投手となり、いきなり脚光を浴びる。5月に右肩の違和感を訴え2軍に落ちたが、7月15日に一軍復帰。そして、レギュラーシーズン最後までローテーションを守り、6勝2敗、防御率1.86という見事な成績を残した。2013年にはWBCに参加したエース内海哲也に代わり、開幕投手を務めた。しかし、17試合に先発して6勝7敗、防御率4.93と成績は悪化した。2014年は3試合の登板に終わり、2015年2016年は中継ぎで活路を見出し、一定の活躍をした。2017年は先発に戻るも、1勝7敗と結果を残せなかった。2018年は中継ぎで存在感を見せたが、2019年は中継ぎでもイマイチだった。

 デビューが鮮烈だったため、もっと活躍できるのではないかと思うファンも多いと思う。今年は9年目で4月の誕生日で28歳となる。若いイメージだったが、中堅投手の位置に差し掛かった。逆に言えば、そろそろ結果を出さないと、トレード要員となったり、下手すれば戦力外になる可能性も出てくる。今年は勝負の年となりそうだ。先発と中継ぎどちらでも行けるが、どちらかに絞り、そろそろ覚醒を見たい。

 そして何よりも驚いたのが、沖縄県糸満市の出身地だが、生まれは石川県金沢市だったと言うことだ。